お手玉がうつ病や不眠改善に役に立つ
うつ病治療に「お手玉」 脳のバランス整える
という記事を読んで、なんでだろうと考えてみました。
記事には、
なぜお手玉なのか。中原院長は「うつ病患者には『今』がない。お手玉をしている間はほかのことを考える余裕がない。つまり期せずして今に集中できる。左右の手をリズミカルに使うことで脳のバランスが良くなる」と説明
とあります。不安なことや過去の後悔から離れて、「今、ここ」に意識を向けることができるのがいいようです。
EMDRというトラウマの治療法があるのですが、眼球を左右に動かすことで記憶の再処理が行われると聞いたことがあります。
EMDRでは、治療者が左右に振る指先などを見て、患者さんが目を動かすのですが、お手玉も必然的に眼球運動が伴いますよね。
あるいは、それによって過去の嫌なことや不安なことが再処理されるのかもしれません。
また、お手玉は不眠改善にも効果があるようです。
受診時、抗うつ薬、抗不安薬、自律神経調節薬を服用していた五十五歳の女性患者は、憂うつ感、不眠、疲労などの症状があったが、治療開始後一カ月半で症状が消え、薬はすべてやめることができた。再発もない。以前、『ためしてガッテン』で「脳をフル回転させる昔の遊び」として「利き手と反対の手でお手玉をする」という遊びが紹介されていました。
いつもは利き手の方で球を投げて、反対の手でキャッチしていると思いますが、それをあえてさかさまにするのです。
すると、脳の前頭前野の血流が増加して活性化されるのです。
お手玉で脳を刺激することで、うつや不眠が解消されると、番組でも紹介されていました。
お手玉の海外版に「ジャグリング」という遊びがあります。サーカスや大道芸などでもよく見るあれです。
イギリスの研究では、ジャグリングを6週間行うと脳の神経線維が6%も増えたという結果が見られたそうです。